誓成保育園のご案内

園長のつぶやき

このつぶやきをご覧いただきましてありがとうございます。
このつぶやきは私、園長の私見がほとんどではありますが、保育園の入園をお考えの子育て世帯の方に「子育て」と「保育園」について少しだけ考える機会をもっていただければ幸いです。

 

いきなりですが、保育園は「子育て」全てを請け負うところではありません。保育園には家庭におけるお母さんやお父さんからの深い愛情に代わるものもありません。
乳幼児期の子どもにとって一番大切なことは何でしょう?子どもが一番求めていることは何でしょう? 保育園でいっぱいのお友達と遊ぶことでしょうか。保育園で何でもできるようになることでしょうか。
確かに保育園に通うことによって、子どもは色々なことを吸収していきます。保育園に慣れてくると積極的に何でも挑戦したり、保育園での子どもの活き活きとした姿は親御さんにとってもとても頼もしく見えます。ただ、忘れていけないことはそのベースとなる拠り所は「家庭」抜きには成り立たないということです。

 

本来、乳幼児期の子どもにとって、何よりも大切なこと、必要なことは「家庭」という場において、安心・信頼できるお母さんやお父さんの温かい愛情です。家庭での温かい愛情、安心できる家、信頼できる親という帰れるところがあって、保育園での集団生活が成り立ちます。
家庭で愛情が満たされていない子どもは、保育園で過ごしていてもどこか上の空であったり、必要以上に保育士に甘えたり、自我欲が強くなりすぎてお友達とのトラブルも引き起こしがちになります。

 

「子育て」とは子どもが育つと同時に、「親も育つこと」でもあります。子どもはいつも親の思う通りには動いてくれません。夜泣きや食べ物の好き嫌い、2歳頃に訪れるイヤイヤ期など。そのような乳幼児期の子どもの行動は成長段階で当然のことであり、昔も今も変わりません。初めての子育ては、誰でも初めてですからとても大変です。不安なこと、わからないこと、体力的なこと。悩むことが多く、ストレスも貯まります。
それでも大変だと思うこと以上に、感動させられること、癒されることも多々あるはずです。子どもが初めて歩けるようになった時、何かにつかまりながら目を輝かせて前に前に歩こうとする姿。どんなに昼間手がかかっても、夜の子どもの安らかな寝顔を見て「生まれてきてありがとう」とふと感じられる瞬間。
また、子どもは甘えたがりです。子どもが甘えたがっている時は、体調面もしくは精神面での何かしらのサインでもあります。そういう時は子どもに存分甘えさせてあげてください。甘えを受け入れてくれた子どもは、安心感と愛情で満ち溢れることでしょう。更にそのような気持ちを受け入れてもらえたと感じた子どもは誰にでも優しく接することができるようになります。
子育ては時間がかかり、根気がいると思われがちですが、子どもは1年であっという間に成長し、大変な時期もあっという間に過ぎてしまいます。子育ての一瞬一瞬を経験することによって子どもを通して見えてくる、自分が親から受けてきた苦労したであろう子育てや大人になって忘れていたことを思い出させてくれます。家庭で子育てを親が経験するからこそ、親も親として成長することができ、子どもへの愛情も深まるのです。

 

最近巷では、子どものために、忙しい親のためにと、「子育てサービス」という文句を売りにして、過剰なサービスをしている保育園が見受けられるようになっております。確かに、あれもこれもしてもらえる保育園は、親からすると魅力的かもしれません。忙しい親にとっては楽ですし、そのような保育園で親の代わりに子育てしてもらえれば、親が子育てに苦労しなくても子どもは勝手に立派に成長できると思われるのでしょうか。
核家族化が主流の現代では、「子育ての孤立化」が大きな問題でもあります。子育てを相談できる相手がなく、頼る身内もいない方にとっては保育園の存在は確かにとても大きいと思います。保育園側でもそのような方には、できる限りの支援を行っております。だからといって親が保育園に子育てのすべてを丸投げすること、それに全て応えようとする親目線の保育園は果たしていい保育園といえるのか私には疑問でなりません。
どのような親であっても、子どもの健やかな成長を願っているはずです。だとするならば、どんなに子育てが大変でも、どんなに仕事が忙しくても、保育園に通わせるだけで子どもが勝手に成長するとは過信しないでください。あくまでも保育園は「子育てを支援する」場所です。(少し厳しい言い方かもしれませんが、もちろん保育園は一人一人に愛情をもって接しています。)家庭では経験できないような多くのことを保育園では経験できますが、それも全て、基本的な生活スタイル(朝は決まった時間に起床し、家族で日々のことを話しながら食事をして、早く寝ることなど)、や家庭での子どもへの愛情・安心感・信頼感が土台にあってのことです。

 

今、子育てにお悩みのお忙しいお母さん、お父さんがお見えでしたら、ご自分のお子さんが健やかに成長するために、今一度お子さんの心を受けとめてあげてください。どんなにお忙しくても、せめて夕食は一緒に食べて、お話を聞いてあげてください。もちろん、テレビやスマホは消して。お子さんが寝る前に5分でいいから寄り添って絵本を読んであげてください。もし子育てに行き詰まったら、時にはリフレッシュしてください。いつもイライラしているお母さんやお父さんを子どもたちは見たくありません。子育ては親が子どもの顔を見て言葉で教えることだけではありません。言葉で教えられなくても親の背中を見て育つことのほうが多いかもしれません。いつも忙しく、厳しいお母さんやお父さんだとしても、本当に愛情をもって向き合っているお母さんやお父さんを子どもはちゃんと分かってくれています。

 

子育てに絶対的なマニュアルはありませんが、参考にできる情報は数多くあります。ネットや子育て本の統計的な情報も参考にできることはありますが、保育園にいる子育て経験者の保育士や保護者の方、数十年保育現場で子どもをみてきた保育士などからの生の声に勝ることはないと思います。色々な情報を参考にすることは大切ですが、情報を鵜呑みにして子どもに無理強いしたり、決めつけることは禁物です。その子にはその子にあった個性を理解してあげることもとても大切だからです。

 

 

つぶやきというにはあまりにも長くなりました。文才の無さを露呈してしまったかもしれません。このつぶやきは、私自身が3人の子どもを育て(もちろん妻も育てておりますが)、保育園で多くの子どもたちと関わり、他の多くの保育園関係の方々と交流させていただき、様々な子育てや保育の専門書を拝読したうえで至った私見です。
まだまだ勉強不足、経験不足かもしれませんが私のつぶやいたことになんとなく同感もしくは共感していただけたならば、誓成保育園の方針を少しでもご理解いただけると思います。

 

誓成保育園 園長 渡邉一晃